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■2・USOPP

「どうだよ、直りそうか?」
「うん、いけるいける。ここのバネがいかれてたみてぇだ」
「直るのか!?すげぇなー!ウソップ!」

ここはラウンジ、ウソップの一角だ。ウソップ、サンジ、チョッパーの視線の先には、まるで無骨な道具箱のような、重そうな長方形の箱が鎮座ましましている。
昼過ぎの戦闘での戦利品の一つだ。
今俺がいじっているのは、そっから取り出した部品の一部。

襲ってきたのは海賊を生業としている一団で、そこそこの腕だったがこちらにとうてい敵わないと見るやすたこらさっさと逃げ出した。
敵船に乗り込んでいた俺とゾロ、ルフィは危うく逃げ遅れるところだったが、ルフィのゴムゴムの能力を使って事なきを得た。空を飛んでいく時に見た、あんぐりと口を開けた敵の顔はなかなか爽快だった。
で、そんとき手みやげにと鞄いっぱいに持って帰ってきた戦利品の他(手ぶらで帰ってきたらナミが怖ぇ)、どうにも気になって持ってきたのがこの箱。

ポータブル式蓄音機、しかもディスク7枚チェンジャー付きだ。ディスクもたんまりかっぱらってきた。今このバネさえ直しちまえば、すぐに綺麗な音が聞こえるだろう。
「へぇ、直るの?」
聞きつけて入ってきたのはナミだ。後ろからロビンも一緒に現れた。
「早くしないと船長さんが待ち切れなさそうよ」
いつものアルカイック・スマイルを浮かべていすに腰掛けた。音が出ないことにじれたルフィは叩いて直そうとしたので、ウソップ工房への立ち入り禁止を食らったのだ。

まあ待て、もう少しだ。

部品を戻し、ゼンマイをまわすと円盤が緩やかに回り出す。
そこにそっと針を乗せると同時に、みすぼらしい箱からは柔らかい音色が響きだした。
おぉ、と周りから歓声が上がる。
いつもどおり船首に座っているだろうルフィがこの音を聞きつけて飛び込んでくるのも間もなくだろう。


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